Boston Cannons | MLL
マーク・ミロンがBoston入り。
CannonsのATは今まででもMLLで最も強力でしかも魅力的だった。
シュートスピードコンテスト優勝者でパワーでゴリゴリするタイプのエバンス。昨年のMVPでフォームはあんまりかっこよくないが、MLLで最も正確で速いフィードが出せるギル。それから、ご存知マイケルワトソン。パワー・フィード・スピードが高い次元でバランスが取れており非常に魅力的なAT陣だった。
上記3人に、世界で最も速く、最も点が取れる選手、マークミロンが加入。
ヘッドコーチのHILLERは何を考えてるのだろうか?
ちなみに、tradeする選手は、ゴーリーのTirney。ゴーリーはTierneyを入れて3人いる。去年のシーズンはじめはTirneyとChrisの二人体制で、Chrisがスターター。6月にChirisが怪我をしたのをきっかけに一昨年MVPのKevinをトレードで獲得している。よって、今年のCannons的にはChrisとKevinの2枚ゴーリーで十分戦っている。どちらかが怪我した時は、昨年同様トレードでだれかを獲得という道もある。したがって、今回のTirney放出はそこまで痛手ではないだろう。
ファンの目からすると、CANNONSのオフェンスを見るのが非常に楽しみだし、素人目にも面白いラクロスになるだろう。スピードと1on1ではMLLでTOPな二人、ミロンとワトソンが同じチームでプレーする。そこに世界一のフィーダー、ギルがいる。また、エバンスの遠目からのシュートや力で押す1on1もさらに活きてくるだろう。
個人的に、定石としてはCannonsはMFを取るべきだったと思う。昨年のシーズン中、Cannonsのリズムが悪いときは、MFが原因だった。というより、流れを変えることの出来るMFが少ない。確かに、Dusseauなど走れるMFは多い。しかし、BaltimoreのGaitや、フィラデルフィアのRoycColsey、RochesterのCaseyPowellのように圧倒的な1on1で点が取れ、存在感があるMFがいない。また総合的なショートのDF力も高いとは言えない。
しかしながら、これは今までのラクロスの常識の中での発想だ。MF、DF、ATのバランス。点を取るため、点を取られないため、そして試合に勝つための”今までの常識”だ。以前のエントリーでも何回か触れたがMLLのレベルは確実に上がっている。選手個々のスキルも確実に上がっている。この中で、新しい勝つための常識を模索しなくてはならないのだろう。
圧倒的なAT陣と、確実にポゼッションができるフェイスオファー、そしてバランスの取れたディフェンス陣。彼らがどんなラクロスをするか、とても楽しみだ。
もうひとつ気になる点が、選手生命と選手育成サイクルだ。
MLLが出来てまだ数年。ベテラン選手のプレーがいつ衰えて、どのタイミングで若手を投入するか、またどう若手を育てるか?こういった10年単位でのチーム作りをラクロスという発展途上のスポーツでどう行っていくのかも興味深い点のひとつである。おそら現状では、そこまでのことは考えられないと思うし、ラクロスのためにはひたすら面白いゲーム、魅力的な試合を心がけるべきなのだろう。ここアメリカにおいてもラクロスはまだまだ発展途上の認知度の低いスポーツですから。
でも、だからこそ彼らのプレースタイル、チームスタイルがどんどん変化していくのが楽しみだ、とても高い次元で。
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